お客様解決ナビ
J.O.・T.S.

Project story of Research リサーチ
プロジェクトストーリー

豊かな社会づくりにつながる調査を
チーム力でなしえていく

1979年の創立以来、電話調査をメインとした世論調査・市場調査に取り組んできた当社。現在では「電話調査と言えばアダムスコミュニケーション」とご評価いただくまでになりました。リサーチ部門の強みと特徴を、従業員座談会を通してご紹介します。

J.O.

J.O.

グループマネージャー

2004年入社。所属するリサーチサービス部1グループでは、国内クライアントからのBtoB、BtoCの市場調査や世論調査を行っている。依頼が入った際には、グループ内の状況やグループメンバーの適性などをもとに、チーム編成を担当する立場。

T.S.

T.S.

シニアリサーチャー

2001年入社。リサーチサービス部2グループで、主に海外クライアントからの世論調査依頼に携わる。自社リソースとクライアントの要望を交渉ですり合わせ、質の高い調査結果を提出することで、クライアントの信頼獲得に貢献している。

※所属及び役職は、取材当時のものです。

国内外のお客様から寄せられる
調査依頼に尽力

創立以来、電話調査をメインとしたリサーチ(調査)実績を積み重ねるなかで、「電話調査といえばアダムスコミュニケーション」と、すぐに名前を挙げていただけるようになった当社。リサーチサービス部では、電話調査の力によって、「社会や市場が『まさに今』何を考えているのか」という「見えないデータ」の可視化を行っています。顕在化していないデータの見える化と提供で、クライアントの新しい価値創造に貢献するリサーチサービス部の2人のリーダーに、お話しをうかがいます。

T.S.

T.S.

リサーチサービス部で実施している電話調査は、大きく2つに分けられます。
一つは、世論調査。個人を対象とした大規模な意識調査を指す場合が多く、国や自治体をはじめ、さまざまな機関が世論調査を行っています。もう一つが市場調査です。こちらはマーケティングや戦略立案を目的として、市場環境や顧客の感想、製品ニーズなどを調査するものです。
私が2グループで担当しているのは、前者の世論調査。それも、当社の強みを最大限に発揮できる、海外クライアントからの大型電話調査案件に携わっています。J.O.さんの1グループでは、世論調査と市場調査、両方を実施していますよね。

J.O.

J.O.

はい。1グループでは、国内のクライアントからご依頼いただくBtoBや、BtoCの市場調査、世論調査を実施しています。新しいお仕事が決まった際に、グループ内の状況やスタッフの適性をふまえて、新業務を担当するメンバーを選出することも私の仕事です。スタッフには基本的に、常時5~6つのプロジェクトを並行して進めてもらっています。
リサーチサービス部の調査力は、国内のみならず海外でも知られ、たくさんのリピーター需要に支えていただいています。次は、お客様がくり返しお声がけくださる理由について考えていきましょう。

J.O.・T.S.

誠実にクライアントと向き合い、最大の成果を報告

アダムスコミュニケーションが得意とする電話調査。その調査環境の変化は、実施における大きな課題となっています。その第一の理由が、固定電話の普及率低下。比例して携帯電話の普及率は上昇し、電話調査業界では議論の末、携帯電話への架電を取り入れました。この決断がなければ電話調査はなくなっていたといわれるほど、業界的には大きな決断だったといいます。こうした社会動向に柔軟に対応しながら、クライアントに貢献するリサーチサービス部。クライアントに支持をいただいている理由を探ります。

T.S.

T.S.

当社の得意分野が調査ボリュームの多い電話調査案件だということは、既にお伝えしたとおりです。2グループで扱う海外案件の話になりますが、受託から実施、データ提出までの基本的なフローもご紹介しておきましょう。
クライアントからの希望は、仕様書という書類にまとめられて、リサーチサービス部に届きます。クライアントが抱える課題や調査の目的、それに対して私たちがやるべきことは仕様書から読み解けますが、「どのように」実施するかはその時々のグループ内リソースと照らし合わせて考える必要があります。

J.O.

J.O.

私も体制づくりを担っているので、T.S.さんのお話しに共感できます。クライアントのご要望を100%受け取るのは現実的に難しいので、お互いが歩み寄れるポイントを探りながらの交渉が必須ですよね。特にT.S.さんの海外クライアント案件では、同様の調査を日本以外の国で同時に実施すると聞きますので、調整の苦労が察せられます。

T.S.

T.S.

海外クライアントは日本を含め、何十か国かで同時に調査を実施します。そのため、調査母数や調査期間といった条件に、均一感を持たせる必要もあるのです。私たちが「難しい」といっても、他国の状況もありますから、難しい状況でも譲歩してもらえるポイントを探って折衝を続けます。仕事を逃すわけにはいきませんからね。
スケジュールのみならず、調査実施に際してはさまざまなポイントで調整をしています。その一例が、アンケート調査に用いる調査票。調査票の作成一つをとっても、クライアントと相当量の議論が必要なのです。全ての工程に議論、調整、折衝のいずれかが伴うため、可能な限り早く調査準備を行い、体制を整えなければなりません。
調査をスタートしてからは進捗の確認です。データの回収率をチェックしながら、納期に間に合うのか、どう間に合わせるかと調整に調整を重ねる日々を送っています。実際の調査にあたってくれているコールセンターには、センターを管理するチームがいますが、その方たちに「こういった管理を実施してください」との内容を記載した指示書を渡す必要もあります。

J.O.

J.O.

指示書をもとに、コールセンターの管理チームは調査員に指示や説明をしてくれるので、作成時には分かりやすさを重視します。「各調査はこのように実施します。この質問をする時は、この点に注意をしてください。こういった聞き方をしてください。調査対象の方にこう質問されたら、こんなふうに回答してください」など、細かいところまで作り込んでいきます。

T.S.

T.S.

世論調査については、1、2グループともに基本的なプロセスは同じですね。

J.O.

J.O.

そうですね。さらに詳細を申しますと、コールセンターの立ち上げ過程では、クライアントの業界リサーチも欠かせません。これは調査のためでもあり、クライアントへの礼儀でもあります。何も知らないままクライアントと話すのは失礼にあたりますから、クライアントが属する業界を知り、クライアント企業自体を知り、クライアントのニーズを掘り下げていきます。
こうした段取りを経て指示書を作成し、コールセンターの管理チームと調査員さんにバトンを託すわけですが、管理チームはもちろん、この調査員さんたちが持つノウハウこそが当社の一番の強みです。その仕事のクオリティはお客様に信頼いただいていますし、私自身も自慢に思っています。

J.O.・T.S.

圧倒的な経験を持つ、
調査員という財産

J.O.さん、T.S.さん両名が「アダムスコミュニケーションの一番の強み」だと太鼓判を押す調査員たち。10年以上調査員ひと筋に、調査相手に寄り添ってきたベテランぞろいだといいます。そんな調査員たちのインタビュースキルについて聞いていきます。

J.O.

J.O.

業務のクオリティチェックの一環として、調査員と調査対象者との通話記録をクライアントがチェックします。そこで調査員の調査力を体感なさるんでしょうね。リピート発注の際に、「あの調査員さんを今回もチームに入れてもらえますか」と、クライアントから指名が入るんですよ。

T.S.

T.S.

そんな調査員のインタビュースキルを言語化したり、マニュアル化したりするのはとても難しい。「こうお話ししてください」という指示書をお渡しして、その通り読んでいただいたとしても、ベテランさんと新人さんとでは回収率が全く違います。
電話調査では、厳しいご意見をいただくケースもあります。ベテランさんは、そういった厳しい調査対象者も協力者に変えてしまう。ちょっとした声のトーンや会話の雰囲気、あとは「切り返し」のバリエーションが大きく関わっているのではと感じています。調査対象者の発言に対して、別の角度から再度質問したりすることを専門用語で「切り返し」といいますが、回収率が高いベテランさんは、この切り返しのバリエーションをたくさんお持ちです。

J.O.

J.O.

ベテランさんの回収率を支えているのは、相手の言葉をよく聞き、理解に努め、その上で質問をするコミュニケーション能力です。
優れた指示書を用意しても、調査対象者の言葉や気持ちを無視してそれを読み上げるだけではデータ回収どころか、会話も成り立ちません。調査対象者が何を考え、感じているのかを電話越しに理解し、その理解をふまえて切り返しの言葉を選択する。理解力が高いベテランさんほど、回収率は高い傾向にありますよね。

T.S.

T.S.

J.O.さんがおっしゃるとおりです。こうした優秀な調査員たちの存在は、新人の育成にもひと役買っています。新人の方がコールセンターに入ると必然的に、声のトーンや雰囲気、相手を理解する力などから構成される、先輩のインタビュースキルに接していただくことになります。業務を通して先輩が持つノウハウをどんどん吸収して実力をつけていく、コールセンターではそんな形が自然と出来上がっているんです。
こうして調査員の仕事のクオリティが途切れず継承されているからこそ、クライアントにとって価値の高い情報を回収できているのだと考えています。

J.O.

J.O.

調査員のノウハウは、2~3年で培えるものではありません。一方で、当社の調査員たちは、10年、20年に渡って実績を積み上げてくださっている方ばかり。このキャリアが、当社の電話調査を支えてくれているのは間違いありません。

J.O.・T.S.

新しい技術と調査力を掛け合わせ、さらなる貢献をめざす

クライアントとの折衝に始まり、調査環境の悪化にいかに対応するかの戦略、コールセンター運営など、リサーチの現場は日々調整の連続です。苦しい場面も少なくはないそうですが、それだけに大きなプロジェクトを終え、「社会をよりよくする可能性に満ちた調査結果」を納品できた際の達成感はひとしおだといいます。クライアントに価値を提供し続けるため、今後どのような展開を考えているのか、2名にうかがいました。

T.S.

T.S.

新しい技術という部分では、インターネットやAIを用いた調査、自動音声による調査など、さまざまな手法があります。
ただ、調査はただ実施すればよいわけではなく、クオリティも追求する必要があります。その点では、今申し上げた新しい技術による調査では、業界全体を見てもクオリティを担保しづらい傾向があります。

J.O.

J.O.

自動音声を用いた調査は、過去にテストとして実施しましたが、業務に実装するところには至っていませんね。AIは今後、調査業界にインパクトを与える可能性はおおいにあるので、その動向を常にチェックし、活かせる部分は業務に取り入れていくことになるかと思います。

T.S.

T.S.

そうですね。ただ、個人的観点でいえば、私たちが得意とする電話調査、特に調査ボリュームがある世論調査は、当分AIに置き換えられるものではないと考えています。AIは、その新しい技術によって、私たちの強みや専門性をさらに強化する方向性で使っていきたいですね。
J.O.さんやリサーチサービス部のメンバーと相談しながら今後の計画を練り、これからもクライアントの期待に応えていきます。

最大の武器である調査員のインタビュースキルを軸に、確固たる方向性を持って取り組むJ.O.氏とT.S.氏。新しい技術を取り入れながら自社の強みや専門性を強化し、これからもクライアントの満足に貢献し続けます。